小さなエクセレントカンパニー

Posted by ohkawa on 2009 年 8 月 25 日 under エトセトラ | Comments are off for this article

ビジネス本の名著にエクセレントカンパニーという本があります。1980年代、あるコンサルファームにいた著者が大規模な調査を行い、彼らが超優良企業(エクセレントカンパニー)の条件とはなにかを記載した名著であるのはご存じだと思います。ここまではいかなくても、日頃 “事業企画”、“IT企画”等でお会いさせていただいたいろいろな会社の中で、この深刻な不況の最中、小さいけれども元気がある会社にはある共通の特徴があったため、それを書いてみたいと思います。小さなエクセレントカンパニーの条件とでもいうようなイメージです。

【小さなエクセレントカンパニーの条件1】“顧客視点に立っている”

まず最初に言えることは、小さなエクセレントカンパニーは、明らかに顧客視点に立っています。お客様が何を求めているのかをはっきりと理解し、商品、サービス内容、価格などの設定をしています。この不況時にも関わらず、毎年数十%の成長を実現している、ある会社の役員の方は、はっきりと「顧客は自分の必要だと思ったサービスには、少々値段が高くても必ずお金を出す」と言い切っていました。

当たり前のようなことですが、実はこの逆の例もたくさんみています。いわゆるシーズ型の事業企画を行っているときに自身の考えた要素技術や、概念にこだわりすぎてしまっている場合や、自社の利益を優先している場合です。「この考え、この技術なら絶対売れるはず」「これなら儲かるはず」といった考えをもとに、商品・サービスを考えている場合です。顧客視点に立つというのは、当たり前のことですが、なかなか難しいことです。

【小さなエクセレントカンパニーの条件2】言いたいこと、ビジネスモデルがはっきりしている”

ITコンサルタントという一般には分かりにくい仕事をしている立場で言いにくいのですが、小さなエクセレントカンパニーの商品、サービス、ビジネスモデルは、単純でわかりやすい、あるいは、激しすぎるくらい主張がはっきりしています。たとえば、ある業務に対してのコスト削減が得意なあるコンサルティング企業は、ユーザに対してある金額を削減するとそのXX%を成功報酬として取得するという完全成功報酬型のコンサルティングサービスを実現しています。

【小さなエクセレントカンパニーの条件3】“業界の常識、古き風習を打ち破っている”

建設業界、小売業、IT業界、それぞれの業界では、常に業界の常識、古い風習というものがあります。小さなエクセレントカンパニーはみな、そういった古い風習を、上記の【小さなエクセレントカンパニーの条件1】の顧客視点で、【小さなエクセレントカンパニーの条件2】のはっきりした主張で、打ち破っていました。

一方で事業企画をしているときに、そういった業界の常識や、古い風習が障壁となるために、事業化を断念しようというお話になることがあります。いわゆるブルーオーシャンにこぎ出すためには、既存の企業・商品・サービスと争っていてはいけません。かとって、それらの企業と慣れ合っていてもいけません。多少の摩擦や抵抗が発生しても、エンドユーザにとって便利な商品、サービスであったら、勇気を持って業界の常識のチャレンジしていく必要があります。

ただし、実際は、業界の常識に挑戦していくことは大変なようで、ある方は何年も前から業界の常識に対して異議を唱え主張してきたが、その間ではいわゆる業界のガリバーという企業にたたかれ、経営的にも苦しい時期もあり、相当の苦労をしてきたそうです。その後、ユーザ数が徐々に多くなり、一般のメディア等でも取り上げられ、権威になったため、ガリバー企業でさえも無視できなくなり、先方から歩み寄ってくるようになるまでになったそうですが、それまでにはかなりの年月が費やされたそうです。

今は、大変な不況の時期ですが、小さなエクセレントカンパニーたちは、ユーザ視点に立って、はっきりした主張で、業界の常識に挑戦していました。みなさんが、事業企画や、IT企画を行うときの方針、考え方のヒントになればと思います。

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